
「読みたいことを書けばいい。」ってどんな本なの?
今回は田中泰延という人が書いたという変わったタイトルの本の感想を書いていきます。


この記事を書いた人
読書好き人間
キンドル好き人間
オーディオブック好き人間



こんな私が解説します。
「読みたいことを、書けばいい。」ってこんな本
この本は一応、文章術の本ということらしいです。
しかし一般的に見られる文章術の本だと思って見ない方がいい。
なにせところどころでギャグみたいなものをかまし、今まで聞いた文章術とは逆の意見を言ったりするからです。



こっ、これが文章術?
と新たな発見がありますよ。
「読みたいことを、書けばいい。」の著者はどんな人?
筆者のプロフィールですが、早稲田大学から電通で24年間コピーライターとして活躍。
長い文章を書くきっかけになったのは映画の感想をツイッターで呟いていたのを他の人が見て気に入ってくれてから映画評論を書くことになったと言います。
衝撃的なことにコピーライターでありながら文章を書くのが苦痛で仕方がない人間なのだと告白しています。



自分と一緒やないの
「読みたいことを、書けばいい。」を読んだ感想
それでは序章から順番に解説していきますよ。
序章 なんのために書いたか
この本は書くための考え方を示す本で、普通の人はとにかく文字が多ければいいと考えているが、実は文字が少ないことが大切だと言います。
これにはすごく共感できました。
自分は文字が多すぎると見る気がしなくなるからです。そんなことありませんか?
第1章 なにを書くのか
この著者によると普段会社や学校で提出するような報告書やレポートを文書と言い、こんなものを好きで見たがる人はいない。
そしてネットなどで見られるブログや映画評論などの正体は文章と言い、その文章というものの正体は随筆なのだと言います。



随筆?なんのこっちゃ?
筆者の言う随筆とは
事象と心象が交わるところに生まれる文章
「読みたいことを、書けばいい。」P54
事象とは見聞きしたこと、心象とは事象によって心が動いて書きたくなる気持ちがうまれること。
映画を見て感想を書くなどは随筆と言っていいのでしょう。



これは目からうろこ
第2章 誰に書くのか
ブログの本などを見ると誰に向けて書くのか明確にしろと言われます。
いわゆるペルソナというものですね。
1人に向けて書くことで多くの人に響く文章が書けると。
自分もペルソナのことを知った時にはなるほどと思ったものです。
しかしこの著者は逆のことを言っているのです。
自分で読んで面白いものを書くべきだと。



んん~、賛否両論
第3章 どう書くのか
この冒頭で少しドキッとさせられました。
「つまらない人間とは自分の内面を語る人」
要は人としゃべる時に暑い、寒い、嫌い、好きということばかり言ってしまうことです。



まさに自分がそうやん
いや、でもそういう人多いですよ。
この著者は物書きは調べることが9割9部5厘6毛と訳の分からないことを言っている。
つまり自分の言いたいことなど1割以下で残りは徹底的に調べなさいということです。
ここで本書で一番大事なことを言ってますよ。
「一次資料に当たる」
ネットなどで見られる文章はほぼ2次情報でオリジナリティがありませんよね。
自分の経験談があれば最高の一次情報となりますがなかなか難しいものがある。
そこでいろいろ調べる訳ですが、筆者がよく利用している場所があるらしい。



それは読んでのお楽しみ
この章の冒頭で「書くことは世界を狭くすることだ」という言葉から始まっていますがイマイチよく分かりませんでした。
分かったのは最後の「自分のために書けばいい、読みたいことを書けばいい」ということです。
よくみればこの本のタイトルそのままですね。
「読みたいことを、書けばいい。」を読んだ感想!まとめ
この本のおわりに、いつ書くのか、どこで書くのかという質問にさらっと答えており、
おわりのおわりに編集者の人に文章術の本として具体的に述べられてないといけないのではないかという質問に対しても一言で終わらせています。
この本はどういう本かと聞かれたらこう答えるでしょう。



同年代の友達になれなさそうなおやじが書いた文章本
こんな文章術の本は他に見たことがありません。
良い点をのべると非常に文字が大きく少ないので読むのが遅い私もサラッと読めたことです。
なぜかよく分かりませんがこの著者の続編が発売されたら多分買ってしまうと思います。
少しファンになっちゃったかな?

